74 tipToe. 5th ONEMAN「Pinky Promise」

tipToe. 5th ONEMAN
「Pinky Promise」
2019.2.17 at 梅田CLUB QUATTRO

SET LIST

1.The Curtain Rises
MC
2.秘密
3.クリームソーダのゆううつ
4.茜
MC
5.ナイトウォーク
6.blue moon.
❮Interlude I❯
8.ハートビート
9.僕たちは息をする
MC
10.特別じゃない私の物語
11.かすみ草の花束を
12.Cider Aquarium~❮Interlude II❯
13.星降る夜、君とダンスを(Remix)

En.夢日和


※公式掲載のセトリにアンコール追記と補完目的での便宜的な表記修正をしています。


本来の1曲目は「特別じゃない私の物語」だったそうです。大きいワンマンでは恒例になってましたね。
そこを今回メンバー発案で「The Curtain Rises」にしたとのこと。まさに''幕開け''なタイトルのこの曲でライブをスタートさせるのっていつかあるだろなとは思ってたんですが、この新鮮さは振り返れば今回のライブにぴったりでした。tipってこういう曲からはじめることあんまりない気がします。
これ本当に火柱とか出せないんですかね。大ハコでやって、ステージのバックとかに。tipが持つ熱量を塊にして具現化したような曲、めちゃくちゃ熱いです。

MCで自己紹介をすると、次のブロックは「秘密」からスタート。海ちゃんとゆゆちゃんが背中合わせで歌うところが椋本生誕と左右逆になってた気がするんですが、生誕でゆゆちゃんが笑っちゃってたように見えたのはそのへんの理由かな?
楽しさと胸キュンがこれでもかというくらい詰め込まれた「秘密」からの「クリームソーダのゆううつ」ってもう甘酸っぱさと切なさで胸が破裂しそうになりますよね。もはやギュンギュン来ますねこの流れは。「クリームソーダのゆううつ」はなんか久々に観た気がするんですが、イントロのゆらゆらする振付の海ちゃんのグルーヴがより洗練されててこのまま夕陽に溶けそうなくらい好きでした。

そんな夕陽の色を感じさせながらも、夕闇の訪れに胸が詰まりそうになる「茜」が続きます。前2曲からのこの流れは片想いジェットコースター下りっぱなしみたいで心臓破裂しますね。実際そんなストーリーではないかもしれないので「茜」の歌詞を早く読んでみたいところです。
会場の梅田クラブクアトロがとにかく音が良くて、オケと歌の音像がめちゃくちゃ綺麗だったんですね。そんな中で聴くつみちゃんのBメロは本当に凄まじかったです。生バンドのO-WESTが一番壮絶だったのですが、オケバックでもこれをぶちかませるのはさすがですね。
別のハコで聴いてるときはユニゾンをぶれさせてる感じがしてなかなか面白いなと思ってたんですが、今日の音で聴くとわりと綺麗に揃えていてまた印象が違いました。これなんだろうなー?ってところで感情的な歌を意識してるようにも思えたので、ディレクションがどうなっているのか興味深いところです。

MCを挟んでの「ナイトウォーク」。thirdShoes.衣装でやるのがやっぱり一番良いと思います。
毎度感じますけど、照明演出が秀逸ですよね。乱れた心を夜道を歩いて整理していくっていう(なんだか風情のない書き方になってしまった…)、そういう曲だと思うんですけど、ラストサビの主人公が前を向いて歩き出す、ってタイミングで照明がバーッて明るくなるんですね。そこでメンバーも全員ステージのツラに出てきて歌うっていう解放感とカタルシス。
それで最後の最後、「信号が青に変わるよ」の瞬間に''夜''の照明に戻るんです。でもそれまでの''夜''の表現とは違って、澄んだように美しい夜の帷に見えるんですよ。そしてこれ何百回も言ってるんですが、この瞬間、振り返って背を向ける刹那のつみちゃんの瞳に入るキャッチライトが本当に綺麗で、あれ毎回絶対に見逃さないようにしてるんですが、その光を伴って夜闇に踏み出していく姿がこの楽曲の世界観をパーフェクトに結んでいるんですよね。その時点で先に背を向けているメンバー達もそれぞれの''ナイトウォーク''をしてきた一人一人なんじゃないかな、って思うんです。彼女の歌であり、自分自身の歌であり、あなたの歌であるような。これ本当に名曲ですね。

続く「blue moon.」。冒頭のピアノソロに乗せた海ちゃんのバレエダンス、三つの照明が海ちゃんを追うようにステージを照らしていきます。EPのオープニングを飾る曲で、この部分だけで一気に空気が変わりますね。温度や湿度までハリッとしてくるようなパートで(なんだその擬音は)、海ちゃんの美しさを贅沢に堪能できる時間です。
「ナイトウォーク」の次にこれ、な場合は個人的にはあまり物語の連続性を感じないのですが、それぞれの曲に独立したドラマを表現できるパワーがあるので、2本立てのストーリーを観たような感覚です。言ったことなかった気がしますが、曲が進むにつれ変わっていくリズムパターンがすごく好きなんですよね。

曲が終わると、余韻を残したままメンバーが退場。ピアノインストと雑踏の音、シンプルな照明の変化で街の景色や時間の移ろいを感じさせます。けっこう長いので疲れてたりすると眠くなりがちな演出ですが(O-WESTでのこれは実を言うとちょっと眠くなってまして…)、今回はすっきりした気持ちで聴いていました。照明の場面転換も合わせて2曲?のように聴こえましたが制作サイド的には1曲カウントらしく、その後半が初出しの「ハートビート」ピアノインストver.で、最新の衣装に着替えたメンバーが登場すると密やかに高まった期待に応えるように静寂を優しく切り裂く「ハートビート」がスタート。イントロのギターリフのトリル奏法っぽい出音がたまらないですね。普通にフルピッキングなのかな。(弾けない人なのでどっちかは知らない) 梅田クアトロの素晴らしい音で聴くまなかちゃんの落ちサビもまた絶品ですよね。そしてアウトロが切れるのを待たずに「僕たちは息をする」の鮮烈なピアノフレーズが響き渡ります。この繋ぎ本当に美しいなぁ、と思いました。どちらも疾走感溢れる曲ですが、同時に綺麗な曲でもあって、なんて良い繋ぎ方をしてくれるんだ……と。初期にやっていた可能性のある取り合わせではありますよね。単純に「magic hour」のサウンド感による相性の良さなんかもあって。とはいえ「Cider Aquarium」からの繋ぎが多い曲なのでむしろ新鮮でした。

「僕たちは息をする」はピアノリフの裏で鳴ってるギターリフがものすごくノれるやつで、わりと他の曲にも登場するパターンのリフなのですが、とにかく縦ノリで高まってしまいます。そしてtipを知ったときタイトルに一番ズギューンと来たのがこれで、呼吸を手繰り求めるような振付は見てるだけで肉体が同調してしまい、そのどちらもがメンバーによるものだっていうのがtipToe.というグループへの好きを決定的なものにしてくれたところがありますね。
メンバーのスキルも上がってきてサビなんかはユニゾンに厚みが増しダンスのグルーヴ感も凄まじくて本当に見応えがありました。つい下手なフリコピしてしまうのでそこまで観れてないんじゃないかと言われると否定できない部分もありますけども、、、でも本当に着実に力を増している曲だと思います。

前乗りUSJ組からのお土産でみんなでお揃いのミニオンのピアスをしてステージに登場したそうです。目悪いから見えなかったけど!そしてチェキ会で見せてもらうのも忘れてました。
しかしほんと君ら仲良いなー!生誕ライブだと誕生日メンバーに他のメンバーがめっちゃ絡みに行くのが最高に微笑ましいのです。メンバー仲の良さに嘘っぽさが全然ないので、見てるだけでこっちまでニッコリしてしまいますね。tipの良さのキモのひとつはこれだと思ってます。

終盤戦のスタートには「特別じゃない私の物語」。最初にやらなかったので今日は聴けないかな?と思っていて、これは嬉しい誤算でした。新しめの曲が前半に固まってるなかで「magic hour」のハッピーな空気感でまとまった曲群をこの終盤戦に入れるのは''どんな表情でも勝負できる''感があって胸が熱くなりました。帰り道音源を聴いていて、やっぱりこれもメンバーと共に大きく成長した曲だなと感じた次第です。
サビがフリコピしやすいししたくなる絶妙な難易度の振付で、一緒にやってるとなんだか暖かい気持ちになってきます。寧々ちゃんのちょこんとした感じでこれ踊ってるのすごく可愛いですよね。
ここからの流れがすごく良くできたので、1曲目が本来の予定通りこれだったら終盤の構成自体がもう少し変わってたかもですね。真偽のほどはメンバーとPのみぞ知る。

アウトロでカウントが入って「かすみ草の花束を」へ。ん?原曲にはない音?繋ぎがめっちゃバンドっぽいー!バックバンドがいるかのような錯覚を感じました。
サビ前の指揮とかサビのハイトーン部分を海ちゃんが独占しているという水色焚くならこれしかねえ!みたいなところがある曲です。あとラストサビ頭にのオールスター揃った感いいですよね。伝われ。

間髪入れずに「Cider Aquarium」へ。ゆゆちゃんの歌声がべらぼうに冴え渡る曲。振付もめちゃくちゃ立体感あって見応えがありますよね。ラストサビ直前の指パッチンからの照明演出がパーフェクトでもはや感動的でした。
いつもはアウトロが短めに編集されているものの、今回は聴きなれないリズムトラックと共に音源だけで確認できるフレーズがしっかり鳴っていて、しかもそれがエクステンドでひたすら続くという意表を突くアレンジ。パーティー感がハンパない感じになったフロアをメンバーが煽りまくり、トラックもどんどん加速していく。一番高まったところではじまったのが「星降る夜、君とダンスを」。
日野あみの歌い出しではじまるの、多幸感すごくていいですよね。推しならずともオレンジを、できればUOを焚きたくなります。この冒頭歌い出しのバッキングがアレンジされていて、全体的にもちょっとユーロビートを混ぜたようなサウンドだった気がします。なので一応(Remix)としているんですがどうなのでしょう?ともあれ踊りに踊ってからのこの曲で沸き上がる感じは最高に高まりました。バンドだとコール&レスポンスタイムみたいなの挟むことがありますが、オケ主体のアイドルだとなかなかこういう''盛り上げるためのインタールード''ってないですよね。こんなことまでやってくれるのもまたtipの面白さです。

アンコールはやっぱり夢日和で大団円。盛り上がりましたねぇ。やはり頭一つ抜けたなにかのある曲だと思います。逆にロングセットの中盤とかだと入れにくいのかも?ちなみにこのギターの感じはなかなかファンキーでスティーヴィー・サラスあたりが弾いてそうな気がしますね。
2番Aメロで歌パート変わってるのに「いやいやいやいやいやいやいやいやおーれーの!」ってなにが「いやいやいやいやいやいやいやいや」なのかさっぱりわからないんですけどそれが楽しいんですよねわかる。

そんな感じで一通り振り返ってきた大阪ワンマンですが、アイデアに富んだ繋ぎの数々で、すっかりお馴染みになってきた定番曲たちの新たな表情を引き出していたように思います。今後もいろんな創意工夫で驚かされていくのだろうなぁ、とそのクリエイティブ精神に嬉しくなります。
メンバーも前日の夜10時に同じ部屋に集まって繋ぎの練習めっちゃしてたみたいです。がんばるなぁ。

MCでも触れてましたが、今回のライブを機に日本全国でワンマンができたらいいですね。本当の全国ツアーを。
「Pinky Promise」という今回のタイトル、「指切り」という意味です。お客さんいっぱい来ましたし、期待してくれる人達との再会の約束を、ということでしょうか。
あるいは曲の繋ぎにこだわった今回のライブを暗示していたとか。指を繋ぎますものね、指切りって。という小ネタ読み。


4月に2ndフルアルバムのリリースも決まりました。ぶっちゃけシングル挟んでアルバムはもうちょい後だと思ってたので、素直にめちゃくちゃ嬉しかったです。だってこんな早い時期に出るってことは、現体制でリリースする機会がまだまだ生まれるってことじゃないですか。というか実際本間さんに聞いたら「まだまだある」って言うんです。そんな嬉しいことないですよ。
thirdShoes.全曲、「Cider Aquarium」、未音源化の「秘密」「茜」「The Curtain Rises」、そして完全未発表の2曲を含む全10曲。thirdShoes.曲は少し手直しして入れるそう。「砂糖の夜に」も入るということで、どんな風にアルバムが構成されるのかも非常に気になるところです。

今年はもうハンパない勢いでやっていきそうだな、と思わされた1日でした。夜の対バンまでは観れなかったのですが、ワンマンのためだけに大阪行く価値ありすぎました。めちゃくちゃ楽しかったなぁ。