88 ゆるめるモ!が新曲で「NEU!」から「NEO!」になるかもしれない話

新曲「緊急避難速報」、新メンバー3人、新衣装が発表され、FFのほとんどがゆるめるモ!関連の自分のTLはかつてないほど色めき立っていて、かつての2chでいえば「祭」、俗な言葉でいえば確変が起きていると感じます。
関係ないですが、認知症が進んでいる祖母がメダルゲームにハマって活き活きしだしたので時々付き合うのですけども、確変しても手元に来るメダルが大したことなくて全然儲からないんですよね。台が渋いだけでしょうか。ゆるめるモ!はめっちゃ楽しいことになると思いますが。


まず新曲「緊急避難速報」がすごかったというお話です。
作詞・作曲・編曲はWiennersの玉屋2060%さん、リミックスを除けば「サプライザー!」に続き2作目の楽曲提供となります。
以降はゆるめるモ!にとって史上最強の人心レスキューソングとなったこの楽曲の魅力について、好き勝手に語っていきます。

まずは聴くんだ。

サイレン音から超速ドラムンベース的なリズムトラックが加わり、景気の良いカウントと共に爽快なイントロに突入。このイントロのコード進行でまず泣けます。なんかどうしようもなく健気じゃないですか?この進行。
終始登場するサイレン音は実際の警報と異なり、聴く人に不安を与えない音色に調整されていますね。レスキューソングとしての優しさ、そもゆるめるモ!というグループ自体が持つ優しさもこういうところにしっかり表現されています。リフの鈍い金属音を孕んだ音色は「サプライザー!」と共通していますが、こちらはゆるめるモ!特有のはみ出し者感によく合っていて最高にクールです。

 

Aメロからいきなり転調していくスタイルですが、各パートのトラックの情感がそのまま歌詞を反映していて、一貫してドラマチックな曲。

歌詞は全体を通して比喩表現をほとんど使わず、ストレートかつシンプルな言葉のみでクリシェに徹していて、真っ直ぐな言葉の強さが一瞬の隙も見せないパワフルかつリリカルなトラックに乗って、聴く人の耳に強烈にメッセージを刻みつけます。

 

往年のファンからすると「ESCAPE」「逃げろ」「地獄」といったワードからミニアルバム「New Escape Underground!」を連想するのではないでしょうか。
同作には王道アイドルポップながら「地獄みたい」という歌い出しが衝撃的な「逃げろ!!」や、攻め続けるゆるめるモ!の最初にして最長の問題作「SWEET ESCAPE」が収録されており、グループのコンセプトの根幹を描いたこの作品を意識したというか真っ向から引用した歌詞ではないかと思います。

New Escape Underground!

New Escape Underground!

 

ゆるめるモ!は一貫して「自分を大事に」と歌い続けており、その出発点は「逃げろ!!」だったわけですが、「緊急避難速報」は原点を新しい言葉で歌い直した楽曲となっており、令和版「逃げろ!!」ともいえる新しい代表曲になるのではないでしょうか。
新生ゆるめるモ!の「これから売れる感」凄まじいビジュアルと盛り上がりもあいまって、「New Escape Underground!」から「New Escape Overground!」に転じたようにも思えます。「NEU!」でも「NEO!」でも意味が変わらないの面白いですね。

 

そういえばゆるめるモ!が「Run away」という表現を使うのは何気に初めてですね。シャネルズかB'zが思い浮かぶ人もいるかもしれませんが(お前はいくつやねん)、一語の「Runaway」は名詞なので微妙に違います。

 

力強く爽快に、さながら無理矢理手を引いて連れ出すように「逃げろ 逃げろ」と歌い続け、ラストサビが終わったかと思いきや間髪入れずに転調して暗雲が晴れたような晴れやかな大サビに突入。


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「苦しいよね 辛いよね 痛いよね よく頑張った」
「悲しいよね 怖いよね ひどいよね もう大丈夫」

ラスサビの余韻もまだ口の中に入ってる内にこんなキラーフレーズで大サビに入られたらもうびっくりしちゃって0.2秒後にはその言葉にボロ泣きですよね。これライブで泣く人めちゃくちゃいるんじゃないですかね。音源の時点で泣く人もめちゃくちゃいますよね。辛く苦しい環境に置かれているすべての人に聴かせてあげたい1曲です。

 

初となったアニメーションMVは低予算感こそありますが、主人公の表情の機微や楽曲のドラマチックな展開を絶妙なタッチで描き出しています。大サビの抜けるような光景の解放感は心洗われますね。
「アニメーション×リリックビデオ」ってついつい最後まで観ちゃいませんか?最近だとAdo「うっせぇわ」やピノキオピー「リアルにぶっとばす」でこれを実感していて、歌詞を含め楽曲を伝えるという一点に強烈に特化した手法ではないかと思います。ニコニコ全盛期にボカロを通らなかった人間なのですが、この道を通って来た方ならなお一層惹き込まれるものがあるのかもしれません。

 

アウトロでは冒頭のサイレン×超速ドラムンベースに再び戻ってくるのが超絶イカしてますが、このシーンに絶望を抜け出した主人公が別の誰かを救いに行く姿が描かれていて、この一連が示唆しているものは言いようもなくエモーショナルです。


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これについてはメンバーも裏主人公的なところがあって、ぴゅーぴるモ!から昇格したメンバーはゆるめるモ!の楽曲に救われて「次は自分たちが」とステージに立っている子達ですし、生え抜き組にも図らずしてそんなドラマに投影されたメンバーがいるので紹介しておきます。


「可愛い」を忌避している部分があったのは、グループ自体がそういうカラーを打ち出していたという側面も大きいと思っています。それに反発するように、あるいは人並みに「可愛い」を追求するメンバーもいたけど、パーソナルな心情もあいまってそこにフタをしていたのが今までの「ゆるめるモ!のしふぉん」というアイドルであったのかも。
この点においては、彼女も「ゆるめるモ!の救済対象と1人」であったと考えていて、今回「可愛い」にちゃんと向き合うことができたのは、言わば思考や固定観念からの「ESCAPE」の成功であり、どこか大サビで描かれる主人公の姿と重なるものがあります。
実際、今回のビジュアルは今までで一番可愛いし、おそらく意識の上で明確にひとつ上のステージに上がれたんじゃないでしょうか。

 

漫画「僕のヒーローアカデミア」では「ヒーロー(=助ける側)が辛い時、誰がヒーローを守ってあげられるだろう」という命題を、息つく間もないストーリーの折に触れて投げかけています。


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(堀越耕平「僕のヒーローアカデミア」より)

今回の一件はおそらくそのさらに先の話、「ヒーローが救われた姿」を我々は見たということになるのかもしれません。彼女が救える人はこれまで以上に増えるだろうし、新たに生まれてくる説得力もあると思うのです。


ビジュアルを語る上で、やはり最大の貢献をしたのは衣装の成田あやのさんでしょう。無国籍巫女的な神秘感とキュートさが一体となっていて今回の衣装は今までで一番可愛いと思います。


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こういった熱い想いで作ってくれているのが嬉しいですし、今後さらに進化するそうなのでなおのこと楽しみですね。強い想いは創作に宿ります。


新生ゆるめるモ!&新曲「緊急避難速報」の初披露は、4/24に横浜ベイホールで行われる「バトルガルガルガル」となるそうです。
なかなかぶちかましたトラックの新曲をライブハウスの鳴りで聴けるのがすごく楽しみですし、7人でのステージがどうなるか、わくわくしますよね。8~6人時代の曲は当時の見栄えを再現した振付になるでしょうし、2016年から長く続いた4人時代の楽曲は新しい形に生まれ変わります。


対バンもすごく熱いですね。二丁魁はおナカマさん(ファンの呼称)含め素晴らしいグループですし、まなみのりさは意外とまだ観たことないのでとても楽しみです。

ちなみに横浜ベイホール、渋谷クアトロのような忌まわしい柱こそありますが、横長で結構どこからでも見えやすい良いライブハウスです。
平時1,100人キャパですが、ゆるめるモ!が主催でここまで大きなハコ取ることなかったので、何か大きく仕掛けてくるような気がしていたんですが、まさか新体制お披露目になるとは、さすがに予想外でしたね。予想外の楽しさこそ一番楽しいことです。

今夜24時には新曲のサブスク解禁もあるので、これからのゆるめるモ!をより一層楽しんでいきたいですね。

末筆ですが、おれの推しが宇宙一可愛いので新アー写を見て幸せになってください。ご覧いただきありがとうございました。


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