93 シンダーエラ、ライブ3daysを堪能した話

3日連続でライブがあったのですが、それがすごく充実してたので書いておこうかなと思います。普段あんまりこうやって書かないけどたまには。

■12/4　新宿円舞嬢 vol.1

新宿でのサーキットイベントって初めてだなー。
この日は普通に仕事だったのと、このあとも2日間あるし知らないグループがほとんどだしで無理せずという感じで新宿着いてからはまったりドーナツをキメつつ、シンダーエラから観に行きました。

会場は新宿FATE。初めて行ったとこ。ハコのスタッフさんの雰囲気が飄々と気の良い感じで印象的。
ステージがめっちゃ低く柵も無いとてもミニマルなハコで、こういうとこで観れるのは今の内だけかなーと思います。

セットリスト

1.Well
2.Envy
3.君のいない世界
4.YHWH
5.Pride

ここ何現場かは「Well」と「Envy」が前半にあって「君のいない世界」のイントロ短縮ver.が入る、というセトリが続いた印象があって、ともするとこれは何か企んでいるのでは？と密かに思っておりました。何か主催とかワンマンとか強めの対バンとか、気合い入れたい回のために新演出とか流れとかのトライアルをしてるのかな？という。
結果として翌日以降はまた違う感じのセトリになったので、真相はいつかわかるかも、わからないかも。どちらにせよ先の楽しみがじわじわと増えていく感じで◎です。

すごく近い！ライブスタイルによってはお互い照れてしまいそうな空間でしたが、シンダーエラは演劇的な楽曲とパフォーマンスで世界観を表現していく曲が多めなので、堂々としたものをじっくり堪能できるそんなライブでした。
あみちゃんはちょっとした表情が妖艶であったり天使のように美しかったり、素材の時点で一部の隙もなく可愛く美人なのに、照明が合わさることで金棒持った鬼も腰を抜かしガタガタ震えて崩れ落ちるレベルで無敵になってしまいます。尊すぎて祈ることしかできなくなるような瞬間も多々あるわけです。神々しい宗教画を描いた画家って描いてる時こんな気持ちだったんだろうか。
「YHWH」や「Pride」といった美しい曲がレパートリーにあるのもなおさらマッチしていて心が満たされますね。

フリコピをしていく中で推しがしゃがんだらしゃがむみたいなことをしていたらうゆのツボに入っていたらしく(ステージとフロアがめちゃくちゃ低い＆近かったこともあり)、笑うのを堪えて下向いたりしていたと聞きました。これからも積極的にやっていこうと思います。ちなみに「うゆ」って韓国語で「牛乳」って意味だそうで、「うゆ」って呼ぶと「牛乳」って呼んでることになるのかーという学びを得たんですけど、どうなんですかね呼び方。響きは可愛くて良いと思います。

この日は別会場でゴキ帝を観るために来ていたまっひーさんが以前から気にして下さってたみたいで、観に来てくれました。気に入ってくれて特典会にも来てくれてとてもありがたいことです。曲も聴いてくれているそうで。良いものは観たら良いとわかるから観てほしいという気持ちでオタクしてるので嬉しいですね。
どんなに好きでも「これは好みが分かれるからおおっぴらに勧められないなぁ」などの分別はつけられるタイプなので、ことエラさんについては「もっと沢山の人に観てもらいたい」と思うのは、つまりそういうことです。

その後まっひーさんに着いてって数年ぶりのゴキ帝を観るなどしまして、いやもう懐かしいですね。GGT-ROCKとか記憶の中からコールが聴こえてくるものな。以前と変わらず遊び方がみんな自由で良かったです。

■12/5 situasion presents「翠晩」

situasionが主催なの後から知ってすみませんでした。
situasion自体はどちらかと言えば楽曲派系王道路線のグループだと思うのですが、シンダーエラとか代代代を主催に招いてくれるグループでもあるわけですね。
強烈なポップセンスというのは得てして決して少なくない狂気を孕んでいるもので、また一方で王道ではない演者というのもクオリティが上がれば上がるほどに一定のキャッチーさを獲得する(観る側の感性を開拓するという方が正しいかも)ものなので、つまりある程度レベルアップしていくと「異色」と言える対バンでも演者同士が相乗効果を産んですごいことになることがあります。つまりこの日は、そういう日でした。

セットリスト
1.GREED
2.Envy
3.LOVE
4.YHWH
5.Pride
6.NEVER END
7.Well

いつもより長め(主催と同等)の30分セット。気合いを入れたライブになるだろうなとは思っていて、みなさんもそれを感じ取っていたのかどうなのか意図はわかりかねますが、グッズのロンT着てきてる人がとても多かったような気がします。自分も着てましたし。グッズTは1着しか持ってないので3日間のうちどこで着るかという話になるのですけど、絶対この日だなと思ってました。

対バン相手の客層が求めていた楽曲のひとつは「君のいない世界」だったと思います。前にも書きましたけど、これは他現場のオタクにも求められる曲になるだろう、なっているだろうと感じていて、そういう声も実際聞こえてくるわけです。
フタを開けてみるとGREEDやNEVER ENDといったフロアの期待を裏切らないアッパーな楽曲が投入されていましたが、君のいない世界はやりませんでした。
　　
しかし最新の強烈な新曲「YHWH」「Pride」がキャッチーではない過去曲達のポテンシャルを引き上げる役割も果たしていて、ともすればロングセットでシンダーエラというグループを見せつけるにあたり、最もその魅力が引き出されるセットリストになっていたのではと思います。

前の出番のピューパ!!は、1曲目に「ねぇ」を入れるという界隈に対する「正解」でライブをスタートさせ、ポップな楽曲でしっかり沸かせてくれました。*1

その後を受けての開幕「GREED」もまた「正解」だったわけです。この曲ってシンダーエラの中でもとりわけ「楽しさ」に特化した曲で、フロアとの一体感も生まれやすいんですよね。なのでメンバーも楽しそうな顔を見せてくれて好きです。この曲のあみちゃんほんと楽しそうで見てるとこっちもますます楽しくなってくるんですよね。

こうしてしっかりとバトンを繋ぎつつも、ここからは独自の世界観を叩きつけていくフェーズに移行します。「Envy」の空間が歪むようなサウンドのイントロ、その導入にうってつけすぎますよね。もうこのイントロさえあればどんな流れからでも持っていけそうな強さ。歌入りの手前でリズムが変わるのもまた。

久々な「LOVE」のスリリングな展開で畳み掛け、心身の内なる扉をこじ開ける独特のスケール感と陶酔感のある「YHWH」へと続き、最新曲にして大傑作「Pride」へと続きます。
この曲は世界観を積み上げれば積み上げるほどサビに辿り着いた時に大きな爆発力を産む曲だと感じていて、いつもより長いセットだったこの日は特に感情を揺さぶられました。月並みな言い方をすると、このサビかなりエモいんですよね。健気な泣きのメロディー。最初のサビに至るメロディーの流れも、ラスサビかと思わせるような曲展開＆振付ながら実は落ちサビで、そこからさらにもう1巡サビを畳み掛けてくるのが極上たる所以なのかなと思います。このラスサビで涙腺決壊する未来が見える……

今までの曲には入っていなかったピアノが全面的にフィーチャーされていたり、これまで出てきた西洋宗教音楽的なメロディーの楽曲たちの空気感を踏襲したままキャッチーに仕上げてきたかなり力の入った曲で、加えて個人的にはあみちゃんパートが多くて嬉しく思っています。アンニュイな表情で歌われるAメロの低音域の声がとても好きで、曲や鳴っている楽器との相性もとても良いと感じています。

「君のいない世界」を外したのは「Pride」の存在も関係しているのかなと思いました。「君のいない世界」が無くてもこの最新曲がハイライトになり得るという攻めの姿勢。
楽曲には一家言ある人々が集まったこの日のライブでこの曲を観てもらえるのをすごく楽しみにしてたんですが、やはりしっかり響いていたみたいで嬉しいです。他現場のオタクに自慢したい曲なんですよこれ。本当に良い。

そして再びブチ上げの路線に舵を切っての「NEVER END」でさらにヒートアップし、ラストは「Well」。
「Well」って曲はひたすらに転調を繰り返し、静から動、動から静へとかなり目まぐるしく景色が変わっていくのですが、シンダーエラがどういうグループかを1曲で伝えるとしたら間違いなくこの曲だと思います。This is シンダーエラとはこの曲。
「Pride」と合わせてMVかライブ映像公開してほしいところですねー。軽率にシェアしていきたい。サブスクは人によって使ってるものが違いますしサービス跨ってプレイリストシェアできる機能もないので、YouTubeっていう競合とは役割が明確に分かれているかつ基本無料の媒体に置いてあると誰にでも気軽にシェアできるんですよね。

この日のライブは過去最高に良かったと感じていて、物販列で顔見知りと話してたらプロデューサーのだいきさんが「過去一でしたよね！」って割って入ってきたほどで、終わったあと裏でもメンバーに伝えていたそうです。プロデューサーも興奮するほどのすげえライブだったわけですね。本当に文句なしの過去一でした。
続く代代代とsituasionへも繋がる極上の熱量を生み出していて、本当にまだ2,3ヶ月とはいえ観続けてきて良かったと思ったしたくさんの人に観てもらえて良かったと思ったライブでした。知り合いが話してくれる感想もたまたま聞こえてくる会話も「すごく良かった！」という声ばかりで嬉しかったです。マジで良かったからね。

ちなみにプレお披露目と同じ会場だったそうです。そんな場で過去最高を更新するなんてドラマチックですねえ。
ワンマンやったらもうさぞやすごいことになるんだろなぁと思うので、じっくり待ちたいと思います。その時が来たらとんでもなくすごいものが観れるはず。(メンバーにはプレッシャーになるようなこと書いてしまってるけど、今のメンバーの実力はすごく信用できるので敢えての)

■12/6 Girls&Night!!

平日昼間からサーキットイベなんて正気の沙汰とは思えないんですが、昼間っから各会場みっしりお客さんがいてやはり正気の沙汰とは思えない事態になってましたね。みんなで辞めよう、仕事。

Twitterでも感想ちらほら書いてるので他所のことは割愛しますが、久々に観れたグループやずっと観たかったけどようやく観れたグループ、知り合いが勧めてくれたグループなど本当に色々と観ることができて勉強になりました。そうなると各所で知り合ったオタクのみなさんともそこら中で再会するわけで、サーキットはそういうのも醍醐味のひとつですね。この日この現場へと連れてきてくれてありがとうあみちゃんエラさん。

この日のシンダーエラの前はalmaというグループで、その前にYURiMENTALで、やはり毛色が全然違うグループなのですね。なんでサイクロンでやってるNaNoMoRaLや代代代との並びにならないのだろう…とは思ったものの、それぞれに似合った会場が選ばれたのかな？という感じもしました。STAR LOUNGEは赤いカーテンが印象的な劇場感のあるステージで、シアトリカルな楽曲が多いシンダーエラに合っていたような気がします。

セットリスト

1.YHWH
2.cage
3.君のいない世界
4.Pride

並び的にどういうセトリを組んでくるのだろうか予想つかなかったんですが、初っ端から「YHWH」を叩きつけるわ新曲レア枠の「cage」もぶっ込むわでもう、「うちはうち全開でやらしてもらいますんで✋」ってスタンスでロックしてましたね。
前半はそれでいながら、後半はキャッチーな「君のいない世界」「Pride」の二大巨頭で攻め落としにかかります。ギャップ萌えというやつでしょうか…これは痺れる流れ。

「君のいない世界」のイントロフル尺なのは久々に聴いた気がします。あのシーケンスからカウント＆ギターリフを待っている時間とボルテージ上がっていく感覚がたまらなく好きですね。
そして締めの「Pride」に続くこのセトリ、かなり美味しとこ取りだったと思います。

この日も知り合いが忙しいなか来てくれて、観れたのはラストの「Pride」1曲だけながらすごく良かったと感想を話してくれて、特典会まで来てくれて嬉しかったです。良いものがちゃんと良いと伝わるの嬉しいなぁほんと。

本当に楽しい3日間でした。こんなにライブが詰まってることあんまり無いよね。

クリスマスイブには主催、クリスマスには名古屋でRAD JAM(冬フェス！)、27日にも主催があって30日にはメンバーの合同生誕！と、楽しみな予定が盛りだくさんな今月ですが、その頭にグループの大きな成長を感じられるライブが観れたこと、それを沢山の人に観てもらえたことが何より嬉しいです。
これからどんどんすごいことになってっちゃうんだろうな～～～～という予感がビリビリ来ているのです。
なのでまだ観たことない方にもぜひぜひ観に来ていただきたいですね。自信を持っておすすめできます。

ちなみにご新規さんはサインなし2ショもしくは囲みが無料で撮れます。メンバーみんなとても良い子たちなのでこれもまたぜひにという気持ちです。
ライブは好き勝手楽しんでるだけなんですけど、推しメンは楽しみ方ひとつひとつに感謝を伝えてくれて尊すぎるしなんて優しくて良い子なんだろうと思いながらいつも会場を後にしています。

いま本当にオタクやってて幸せだな……と改めて思った3日間でした。

*1:本来正解とかあるものではないんですけど、dotstokyoを通っているオタクが多い界隈なので、全客層に訴求するという意味でこのカバーは「正解」としか思えないインパクトがありました。